八ツ場ダム計画は見直しを

民主党に以下の要請をおこないました

八ッ場ダム計画に関する要請書

 このたびの衆議院選挙でのご奮闘に敬意を表するとともに、当選を果たされた皆様の今後のご活躍を大いに期待しています。沈滞する日本政治に、二大政党時代の道を開く動きをつくりだし、政策マニフェストを有権者に明示することを打ち出されたことを高く評価いたします。生活者ネットワークはローカルパーティの立場から、民主党マニフェストとネット政策が一致する課題について、共に活動を進めていきたいとおもいます。
 特に、マニフェストには公共事業の見直しを大きくとりあげられ、川辺川ダム計画などの中止を明言されたことは、まことに心強いことです。脱ダムの気運も近年高まる中ではありますが、一度始められた事業は見直されることもなく、まだまだ各地に温存されています。利根川・荒川水系の八ッ場ダムは、東京・埼玉・千葉・茨城・群馬へ都市用水の供給を主目的に約40年前に計画され、長年にわたる地元の激しい反対運動の結果、当初の計画通りには進まず今日に至っております。
 しかし、このたび国土交通省は、ハッ場ダムの総事業費について、約2110億円から約4600億円に引き上げる方針を固め、特定多目的ダム法に基づき、関連自治体の知事に意見照会を行いました。2.18倍という大幅な引き上げで、関連自治体の負担金も大きく増加しています。
 これを受け東京都は、第四回定例都議会に、議会の同意・意見を求める議案を提出しています。国土交通省は回答期限を示しておらず、埼玉・千葉・群馬は今県議会に議案を提出していない中、先行して東京都が議会同意を求める理由はありません。むしろ、長年の社会・経済変化や水需要の実態と今後のそれに即した需要予測を公に示して判断すべきです。東京都が各県議会に先行して結論を出すことは、これから行われようとしている見直し論議に有形無形の悪影響を与えることが危惧されます。

 貴党におかれましては、国土交通省に徹底的な情報公開を求め、巨大な公共事業に真摯な見直し論議ができるよう、都議会・国会こぞってご尽力いただきたく要請いたします。

 東京・生活者ネットワーク
 代表委員 大河原雅子・樋口蓉子・藤居阿紀子