★生き直し、学び直すために必要な居場所 〜さいたまユースサポートネットの実践〜

さいたまユースサポートネット代表の青砥恭さんと

 平均的な家庭では、携帯、パソコン、塾、習い事など、子どもにお金をかけられる一方、6人に1人の子どもが相対的貧困状態にあるという現実が、格差の進展とともに広がってきています。子どもや若者にとって、貧困とは、単にお金がないということだけではなく、学力格差や不登校、就労の困難さや、人やコミュニティとの関係性の喪失や自己肯定感・意欲の喪失など、大きな影響を及ぼしています。

 2011年、そんな困難を抱える子どもや若者たちの居場所をつくり、希望者には無料で学習支援をしているのが、
「NPOさいたまユースサポートネット」です。代表の元高校教師の青砥 恭(あおとやすし)さんをのお話を、先月27日に子育てネットKONOKONOの公開講座で伺いました。 さいたまユースサポートの取り組みと、そこに通う若者や高校生を取材した、NHKのETV特集「本当は学びたい〜貧困と向き合う学習支援の現場から」は昨年放送され多くの反響を呼びました。

まずは「たまり場としての居場所」づくりから
 2011年にたまり場(週1回土曜日)と学習支からスタートした活動は、青砥さんが集めた様々なデータをもとに提案した政策をさいたま市が取り入れ、2013年からさいたま市独自の事業として、常設の居場所「さいたま自立支援ルーム」の運営の他、市内8ヶ所で開かれている生活保護世帯対象の「学習支援教室」、就労支援をする「地域若者サポートステーションさいたま」の事業も受託しています。
 さいたま自立支援ルームには、学校や家庭に居場所を見つけられない市内の中学生から30代の若者が通ってきて、ゲームやおしゃべり、料理作り、デッサンなどをしながら、関係性を育て、他者から受け入れられたり、自分を再認識する体験をして、学び直し、生き直しの場になっているということです。
 社会参加を目指して、行政が開設する常設の居場所は全国でも先進的な取り組みです。
学習支援も居場所の運営も、若い職員や学生ボランティアが中心となって行っており、年が近いので何でも話せて仲間意識が育っているということでした。

 ここに通ってくる人たちやスタッフは、地域のお祭りや体育祭に参加したり、地元企業の人たちと一緒にバーベキューをしたりと、交流を図っています。顔見知りになることで、その企業に若者が就労体験に入る事もあるそうで、青砥さんが、若者支援を地域で支える仕組みを作ることが大切であり、居場所づくりが地域づくりにもつながるとおっしゃったことには、思わず「なるほど!!」と大きくうなずいてしまいました。

 調布市でも、NPO Kiitos(キートス)などが居場所を開設し、生きづらさを抱えた中高生や若者の相談支援や学習支援を行っていますが、さいたま市のように、民間の活動と行政が連携して、様々な困難を抱えた子どもや若者が笑顔になれるまちづくりが、さらに発展することを願っています。 

 

安倍政権にレッドカード!〜女たちのヒューマンチェーン〜

私も赤いセーターと手袋で駆けつけました。現地で合流した二宮ようこさんと。

1月17日、集団的自衛権行使に反対し、「殺し殺されるのはイヤ!」と、安倍政権にレッドカードを突きつける意志を示すために、赤いものを身につけた女性たちが国会を囲みました。
 この「女の平和」行動は、1975年の国際婦人年にアイスランドで9割の女性が赤いストッキングをはいて女性の地位向上を訴える歴史的な大集会が開催された運動に着想を得て実現したものです。女性だけでなく、赤いマフラーを首に巻く男性の姿もあり、主催者発表では7000人が集まり国会を取り巻く二重、三重の輪が作られ抗議の声を上げました。

 集団的自衛権行使の違憲立法、原発再稼動、特定秘密保護法に加え、労働者派遣法の改悪、労働法制の規制緩和と安倍政権の暴走が止まりません。
昨年末のめくらまし選挙での結果をもとに、さらに憲法改悪へと突き進むことが懸念されます。これらを見過ごすことは、格差を拡大させ、未来の子ども・若者を戦場に送り出すことにもつながります。      

「次の世代を苦しめるものを残したくない」呼びかけ人の一人の落合恵子さんの言葉が胸に響きます。
 アイスランドのレッド・ストッキング運動は世界初の女性大統領を実現させ、このヴィグディス大統領こそ、戦後長く続いた冷戦を終結させるきっかけとなった、レーガンとゴルバチョフのレイキャビク会談を主宰した人です。これまでの歴史から、社会に男性性が強くなると戦争が起きてきたと言われています。今こそ、女性たちが「戦争をする国にしたくない」と声を挙げていかなければ、取り返しの付かないことになる。そんなやむにやまれぬ危機感に突き動かされて、調布市からもたくさんの方が参加していました。 

 

 

 

新しい年に思うこと

布多天神そばの常光院の十難掃出地蔵さん。今年の難をささっーと払ってくださいますように。

 雪のちらつく元旦に打って変わって、2日は晴天になり、調布の布田5宿の総鎮守である布田天神へ夫とお参りに行ってきました。境内は多くの参拝者で活気にあふれ、破魔矢やおみくじを求める人たちでにぎわっていました。この平和な光景が末永く続くことを願ってやみません。

 昨年末の52.6%と戦後最低の投票率となった衆議院選挙では、再び自公で2/3を超す議席を獲得するという、残念な結果になりました。特定秘密保護法や改憲と右傾化を進めつつ、地震が頻発する中、再び原発依存に戻そうとするなど安倍政権の暴挙に拍車がかかることは看過できません。

 生活者ネットワークは、「大事なことは市民が決める」をモットーに政治の場に市民の声を届ける活動をしてきました。これからは、安倍首相のやりたいことに引っ張られないよう、国の方向を決める大事なことは、国民的議論をつくす本当の民主主義を日本に根付かせることが、ますます重要になってきます。 いつのまにか戦場に夫や子どもたちを送り出すことにならないように。また、再び原発事故によって故郷を追われる人がでることのないように。

 市政では、今年4月からは、改正介護保険制度や、新たな子育て制度や生活困窮者自立支援制度が、10月からはマイナンバー制度も始まってきます。行政に対しては、使いやすい制度にしていくよう声を挙げていくとともに、地域の中でのつながりをつくり、それぞれが抱える課題を支援し解決していく市民の底力がさらに求められてきます。今年も市民の皆さんと情報共有をしながら、暮らしやすいまちを目指して、力を尽していきます。

 

  

 

 

かに山(深大寺自然広場)でしめ縄づくり

二宮ようこさん(調布・生活者ネットワーク政策委員)と

 今年もあとわずかとなりました。
先日、ちょうふ環境市民会議主催の「しめ縄作り&かまどであったか交流会」があり、私もしめ縄作りに挑戦してきました。
佐須の田んぼで「田んぼの学校」を開催している尾辻さんが稲わらを提供し、講師も務めてくださいました。

 しめ縄は、切れないように湿らせたわらを七本づつ三つの束にし、まず、二つの束をそれぞれ右にねじりながら、左向きによっていきます。そして、もうひとつの束をねじりながら、そこに重ねていくのですが、よりの加減などなかなか難しい。
でも、昔から自分の育てた稲のわらで、収穫の喜びと感謝、来年の豊作への願いを込めて、神様にささげるしめ縄作りを伝えてきた 先人たちに思いを馳せながら、稲作文化の一端に触れられた思いでした。

輪にしたしめ縄に、松ぼっくりや、いいぎりの実、しだの葉、お正月飾りなど用意してくださったパーツをつけて、みなさんそれぞれ、オリジナルのしめ縄を作りました。

私はオリーブの葉をつけて、リース風にしてみました。世界にひとつしかないしめ縄が完成して感激!みんなで作品を並べてみると、それぞれ個性があって素敵でした。 

そのあと、かまどで作った熱々のチャイや、 大なべで煮たすいとんをいただいて、身も心もほっこりとしました。また、東日本大震災の時に活躍したという、手作りのロケットストーブでも火が焚かれ、その上においたスモーカーで出来たての、チーズやはたはたの燻製もふるまわれました。

ロケットストーブ 左下の煙突で木の枝や木くずなどを燃やし、燃焼効率が良く、煙も出ない。缶などで手作りできるので途上国や被災地で役立つストーブ。

冬のカニ山の自然の中、豊かな時間を過ごすことができました。企画してくださった皆さんに感謝です。

 

  

議員手当ての引き上げに反対しました。

16日の議会最終日に、議員の期末手当を引き上げる条例改正が追加議案として上程されました。これは、今年度の東京都人事委員会勧告により、公民の給与較差を解消するために職員の給料及び勤勉手当てなどを引き上げるのに伴って、議員の1年間の期末手当支給月数を3.95月から0.25月引き上げ4.2月とするものですが、さらに職能加算がされ、実質4.25月、年額で16万5千円が引き上げるというものです。

 議員や市長などの報酬について審議する調布市特別職報酬審議会は概ね2年に1回開催され、直近では、昨年の8月に市長から諮問を受け、11月に答申を出しています。その審議を通し、特別職の報酬水準を判断するにあたって考慮する点として、今後、駅前広場の整備や鉄道敷地の活用、市街地再開発事業など、街づくりにとって重要な事業を推進していく状況であることや、市の財政見通しとして、市税収入の大幅な伸びは期待できないのに対して、歳出では増加する社会保障関係経費や、総合計画実現への財政需要の増加が見込まれることを挙げています。その結果、財政状況を総合的に勘案して、報酬額を増額するには至らず、据え置くことが妥当と結論付けています。現在はこの状況に加えて、今年の夏の雹被害で、先送りの弊害が明らかになった学校をはじめとする公共施設の維持・補修や、来年度からの生活困窮者自立支援制度や、子ども、高齢者関連の制度改正にも対応するための財政措置も必要になっています。

 昨年施行された調布市議会基本条例の第22条では、議会は議員報酬の改定に当たっては、特別職報酬審議会の意見を反映するほか、市政に関する現状、課題、将来の予測等を考慮するとしています。この条文を真摯に判断すれば、今回の改正提案には到底賛成できるものではありません。

 一方、市民生活に目を転じると、11月に東京都が発表した「都民生活に関する世論調査」では、税金や物価の上昇によって、昨年より暮らし向きが苦しくなったと答えた人は、34.4%と前年比8.1ポイント、5年ぶりの増加となりました。また、最後のセーフティネットである生活保護費の生活扶助基準が引き下げられ、子どもや高齢者の貧困を助長し、格差を拡大させています。このような状況下での議員報酬の引き上げは、市民感情からしても認められるものではないと判断し反対しました。

結果は、多数が賛成をし、引き上げることに決定しました。アベノミクス効果も多くの市民には感じられない中、十分な審議もされず時期尚早と言わざるを得ません。

すべての子どもにより良い教育を② 〜議会質問から〜

(2)通級指導学級の課題について
  通級指導学級は、知的な障がいのない発達障がいの児童・生徒が、普段は通常学級に在籍して学習し、週に1回通って、その子にあわせた学習やソーシャルスキルトレーニングなどの指導を受ける所です。市内には情緒障がい教室として小学校3校と中学校1校に、また第1小学校に言語教室と難聴教室があります。 

①中学校通級の課題への対応は
 中学校の通級指導は第六中のつぐみ学級で行われています。事務報告書によると、昨年度の市内全小学校の通級の6年生は34人ですが、今年中学の通級に進んだのは12人と約1/3でした。現在は他に3年生が3人いて、全員で15人と、通う生徒が少ないのには、いくつかの理由があげられます。
 ●同じ曜日に通うので、同じ科目の授業が一年間抜けてしまい、授業を受けていなくても中間・期末とテストがあり、その成績が内甲にも影響することや、科目の宿題が出ていることを知らされず、提出しないで点数がマイナスになるなど、適切な配慮がされないことが、学力の差となって現われてしまいます。それが理由で、通級を辞めざるを得ないケースも出ているようです。
●生徒一人ひとりに合わせた学習指導が行われていますが、問題集を一人でやってまるをつけるだけという場合もあり、在籍校での専科の教員からの補修を望む声や、1年生にとって最初となる中間テストの勉強方法を教えてもらうなど、テスト対策の学習など、在籍校の日程や、一人ひとりのニーズにあわせたカリキュラムの立て方が求められています。 
●コミュニケーションの取り方に課題がある生徒にとって、ソーシャルスキルトレーニングは重要です。出られない授業のノートを貸してもらうなど、実際の学校生活で必要な場面を想定したソーシャルスキルトレーニングが求められています。また、思春期では友人関係を作る事も大切です。友達のいいところを見つけたり、自分の有用感や肯定感を持てるよう、心理や発達の専門家のアドバイスも受けながら、中学生に適したソーシャルスキルトレーニングなどの対応を考えて行くべきと思います。
そこで、通級の教員が在籍級の担任や学科担当と連携し、学習面での不都合が出ない支援と、中学生にとって有効なソーシャルスキルトレーニングを行うことを求めました。

②保護者との面談で個別指導計画を見直すことについて
 中学校に進むと、保護者にとっては、義務教育後の子どもの進路を決めるという重要な課題に立ち向かうことになります。保護者が選択するためには、担任や通級教員との情報の共有がとても大事になってきます。しかし、小学校の時に比べ保護者にはどんな指導が行われているのか、届けられる情報が少なくなるうえに、通級で困った状況が起きた時だけ連絡がきて、とても不安だったという、つぐみ学級が開設された当初の保護者の体験を聞きました。また教員が提示した個別計画は高く設定されていて、日々見ている我が子の状況から見ても、ハードルが高すぎると感じたということでした。 しかし、中には知的に高い生徒もいて、学習指導よりもソーシャルスキルトレーニングを優先して欲しいという保護者もいます。
 一人ひとりのニーズに合わせた指導を行うためには、保護者と担任、通級教員の3者で面談し、個別の教育計画、指導計画を共有し、見直していく体制を作っていくことについて、見解を問いました。

答弁では、保護者との面談により,指導計画の内容を確認し共有することは重要という認識を示し、今年度は、学校での支援体制について、面談の実施時期や方法など1年間の流れを分かりやすくまとめた資料を配布したということでした。

他にも、教員はもとより、スクールサポーター、学校ボランティアなど、子どもと直接関わる人たちの発達障がいの専門性を高めること、そして、ることから、

(3)一人ひとりの子どもに向き合うための教員の多忙化解消について
 根本的な課題として、教員に気持ちがあっても、時間的な余裕が無く、子どもの抱える問題の解消に取り組むことを難しくしています。このことは昨年第3回定例議会でも改善を求めましたが、その後の取り組みを質問しました。

それに対しては、昨年度、指導室事業検討委員会を4回開催し、教員が学校を離れて参加する委員会や事業の回数を削減し、教育委員会からの調査方法に工夫を凝らすなどの取組を行い、今後も学校と教育委員会が共に連携し校務の軽減にも取り組んでいきたいということでした。

 以前お会いした坪谷ニュウエル郁子さんが理事長を務める、発達障がいの子どものインターナショナルスクールでは、それぞれの子どもの特性を生かしたゴールを設定して根気よく教えることで、子どもが自分のやりたいことを探し、自分の力で生きていく喜びを見つけていくということです。卒業生の多くは国内外の大学に進学し、その中の一人で、ひとつのことに集中する特性を持ったアスペルガーの方は、アメリカの大学に進学して脳外科医となり、長い時間の手術にも集中力をとぎらせず、その特性を活かしているそうです。このように、その子の特有な発達の仕方を障がいとだけ捉えるのではなく、特性として捉え、自ら育とうとする力を伸ばす支援をしていくことは、日本の特別支援教育でも、ぜひとも取り入れていかなければならない点だと思います。

すべての子どもにより良い学校教育を① 〜議会質問から〜 

 12月議会の一般質問は、子ども発達センターの学校への支援の拡充など、発達に偏りのある子どもたちへの教育の充実と、街つくりからのエネルギー政策「低炭素まちづくり」の2つのテーマで行いました。

【すべての子どもがより良い学校教育を受けられるために】 
(1)就学後の子ども発達センターの支援拡充を 
 調布市子ども発達センターでは、就学前の発達に遅れや偏りのある子どもと保護者などを対象とした相談事業、発達支援や通園事業によって、専門職による障がい特性に合わせた早期療育と保護者への支援を行い効果を上げています。しかし、毎年100人を超す卒園児の9割が普通学級に進学しますが、その子どもたちが就学後に十分な支援を受けられず、 親子ともに困っているという声があがっています。

 今年、小学1年生のクラスの教員と保護者の求めに応じて、子ども発達センターの職員と言語聴覚士が支援に入った事例が1件ありましたが、卒園児の数から見ても1件という数字はあまりにも少な過ぎます。センターでは18歳未満までを支援対象としていますが、就学後も支援を受けられることを把握していない保護者が多く、その周知を図ることを指摘しました。

 また、就学支援シートは、センターで療育を受けていた子どもに対して、どんな支援をしてきたのか、学校で配慮して欲しいことなどを記入したものですが、このシートをもとに学校で個別支援計画を作成していく時には、教員と保護者との面談を行い、困っている子どものより良い環境づくりのために協力して考えていこうという方向性を共有し、丁寧なやり取りをしていくことを求めました。 
  さらに、 保護者からの要望の多い、定期的な相談窓口については、子ども発達センターと、教育相談所または教育コーディネーター室が連携して開設することを求めました。

 そして、センターの言語聴覚士や作業療法士などの専門性をもった職員が、学校への引継ぎをしたり、実際に 教室での子どもの状況を把握して、教員や保護者に対して、その子に合った言葉がけや学習環境を整えるなど適切なアドバイスができる体制整備と、そのための専門職の加配への予算措置を求めました。

 答弁では、センター専門職による引継ぎや相談ができることについて、さらにリーフレットを作成するなど周知や相談しやすい仕組みづくりなどによりきめ細かい支援に努める。また、定期的な相談窓口については検討。専門職の加配については、利用状況を踏まえながら、専門職の配置を含め、学校との連携、支援体制について検討するということでした。 

 小学校に入学したばかりの1年生が集団行動が取れない、授業中に座っていられない、話を聞かないなどの状態が数か月継続することが小1プロブレムとして社会問題化していますが、発達しょうがいやボーダーの児童に対して適切な言葉がけや、環境が整えられていない、また教員がしっかりと関わる時間が持てないなど、子どもが困っている状況に対して適切な支援がされていない事から来ているとも考えられます。
 クラスの中で困る行動をする子は、実は困っている子であり、何らかの支援を必要としているんだという気付きを生むために、普通級の教員一人ひとりが、発達障がいに対しての理解や知識をさらに向上させることも求められています。

 

子ども条例のある調布市にふさわしい「子どもの貧困」対策を 〜議会質問報告〜

 日本の子どもの貧困率は16.3と過去最悪を更新し、特にひとり親家庭世帯では54.6%と非常に高く、取り分け母子家庭では、働く母親の半分以上が非正規雇用という実態です。そのため低賃金・長時間労働になり、子どもと過ごす時間も充分になく、SOSの声もあげられないまま、親子ともに辛い状況におかれています。調布市でも食事も満足に取れなかったり、進学をあきらめる子どもの実態が明らかになってきています。 

①生活困窮者自立支援制度へどう取り組むのか
 これまでも「子どもの貧困」対策について、学習支援などを訴えてきましたが、「子供の貧困対策大綱」が8月29日に閣議決定され、来年度からは関連する「生活困窮者自立支援制度」もスタートします。
 この制度により、調布市でも、今まで十分ではなかった、生活保護に行きつく前のセーフティネット拡充のために、総合相談窓口の設置などをはじめとする自立支援事業を行うことになります。この窓口は、相談者をたらい回しせず、一ヶ所でさまざまな支援につなげるワンストップ型で、訪問もし、困りごとを適切に分析し、相談者に合わせて就労支援などの早期の支援を行います。
全国に先んじてモデル事業に取り組み、税などの滞納情報や、地域からの情報を「無言のSOS」として捉え、庁内の連携を強めて実績を挙げている滋賀県野洲市の事例を取り上げ、市の取り組み体制について質問しました。
A)実施にあたっては、 福祉健康部を中心に,庁内はもとより,社会福祉協議会や民生委員等,幅広いネットワークを構築し取り組む。

②学習支援とともに、困難を抱える子どもや若者に寄り添い支援する場を
 貧困の連鎖を食い止めるためには、将来の就労につながるための学習支援が不可欠です。今回の質問で、市の 生活保護世帯生徒の全日制高校への進学率が52.4%と、とても低いことが明らかになりました。(全中学生では94%) 文部科学省の調査では、定時制高校の1年目で、4人に1人が中途退学しているということです。高校卒業資格がないと、就労でも不利益となり自立が困難になって、生活困窮とも直結する可能性が高いことから、貧困の連鎖を断ち切るためには全日制高校への入学率を上げていく支援が重要です。
 また、子育て家庭の孤立、児童虐待の増加、、貧困や家庭崩壊など、子どもたちの置かれている現状が、より一層深刻になってきています。また、若者の雇用環境が著しく悪化する中で、ひきこもりやニートなど働きたくても働く事ができず、社会に居場所の無い、支援を必要とする若者たちも増えています。
 保護者が抱える様々な課題によって、家庭が上手く機能せず、日常生活に課題を抱えている子どもたちが、社会的に自立した個人として成長できるよう、一人ひとりに寄り添い、その状況に応じた生活支援や学習支援を行なったり、若者が気軽に立ち寄って、他者と関わりながら自己肯定感を育み、自立に向けて成長できる居場所を求めました。
A) 子どもの教育機会が,家庭の経済状況によって左右されることは,あってはならない。市では,母子家庭や生活保護受給世帯,生活困窮者世帯を対象にした学習支援事業について,庁内連携のもと実施に向けて検討をはじめている。この事業では,単なる学習支援のみならず,子どもの居場所としての機能や子どもが将来を見通したイメージを持てるようなロールモデルについても併せて検討。また、今後は,子ども・若者の居場所の機能強化を図るため,生活困窮者自立支援法などに基づく学習支援の拠点と一体的な運用も課題。その点を踏まえ,拠点整備も視野に入れ、さらに,子ども・若者施策を推進するため,子ども・若者支援地域協議会の設置についても検討していく。と関連法も踏まえ、前向きな答弁でした。

 ③就学援助制度について、市のホームページでわかりやすい情報提供を
学用品費や修学旅行費などを助成する就学援助について、他市のホームページでは、世帯の所得基準や申請時に必要な書類など、またQ&Aもあり、詳しい説明がされています。市でも必要な人が見通しを持てるようなわかりやすい情報提供と、学校や窓口でもらわなければならない申請書をダウンロードできるよう求めました。
A)申請される方の更なる利便性の向上に向けて、そのように取り組む、という明解な答弁でした。

また、昨年の8月から生活保護費が切り下げられ、国では、3年間で最大10%削減するとしています。生活保護基準で算定される就学援助にも影響がでることから、これまで受けられていた世帯と同程度に困窮している世帯が、今後も就学援助が受けられることを求め、見解を問いました。
A)経済的理由で就学困難な児童・生徒に必要な援助を行うという制度の趣旨に基づき,平成27年度の予算案を検討する中で決定。

 ④高校中退者への支援と、給付型奨学金の創設を
 高校中退者の多くが、就労や家庭環境、経済面などにおいて様々なハンディキャップを負い、将来への不安感を抱きながら、どこに相談したらいいのかもわからないまま、支援を必要としています。市としても、生活困窮者自立支援制度の中で、積極的に高校中退者への情報提供や相談、支援を行うべきです。
また、都の資料によると、都立高校で必要となる経費は、授業料が無料になっても、修学旅行積立金や生徒会費、PTA費などの学校徴収金が1年生で約9万円弱、また、教材費や制服、体操着、部活の費用で約10万円、合わせて20万円ほどが必要となります。その他にも交通費も大きなウエートを占めます。生活保護世帯では、これらに対して幾分の支給がありますが、問題は、生活保護を受けられない生活困窮者世帯です。
 府中市では、対象者を所得、人物・成績で審査し、全日制の場合、月額1万500円の給付型奨学金を支給し、平成25年度では64名が受けています。調布市でも、同様に月額1万200円を支給していましたが、高校授業料の無償化に伴って、平成21年度で廃止されています。再び給付型奨学金制度を創設することを求めました。

この質問の録画はこちらからご覧いただけます

 市内には、高校生や大学生が学習支援を行う「調布中NGO」や、中学を卒業した若者が安心して再出発できる社会を目指し、定期的に相談窓口を開設したり、学習支援を行っている「若者の再出発を支えるネット」という市民団体もあります。
学習支援や、食事の提供など地域で活動する市民団体やNPOなどとの連携をつくり、調布市子ども条例にあるように「子どもたちが幸福に暮らせる」よう、行政とともに、市民も多様に関わって、そんな調布のまちを実現して行けるといいですね。そのために、新制度について今後の市の取り組みに注目していきます。

 

 

 

 

 

日頃から認知症予防を 〜調布わいわいサロン〜

踏み台の変わりに床に貼ったテープで、ステップを踏みながら3人1チームで「しりとり」をしているところ

 今年で活動9年目になる「調布わいわいサロン」は,仕事をリタイアされた方などに、地域で生きがいのあるセカンドライフを送っていただくきっかけ作りの「地域デビュー歓迎会」から生まれました。福祉センターで行われた9月の活動日に参加させていただきました。

この日は、認知症予防のための、脳と体の双方に負荷をかける簡単な体操のレクチャーがありました。2つの課題を同時にこなすようになっていて、それが記憶力の衰えを防いだり、回復にも効果があるそうです。 

①ウォーキングしながら、 100から3を次々と引いていく(97、94、91、88・・・と)。慣れてきたら、200から順次7を引く、350から8と6を交互に引くというように難易度を上げていく。(確かに脳がフル回転して効果ありそう!)
② 踏み台に上がったり降りたりしながら、しりとりをする。何人かでやるときは前の人が言った言葉を繰り返して(ごりら・らっぱ、らっぱ・パラソルのように)つなげる。
③ 床にはしご状にテープを貼って、その枠の中を1,2,3,4、・・・右左と1〜8までステップを踏んで歩き、5、は枠の外に踏み出す。数字を変えたり、複数にしたりと徐々に難しくする。

難易度が上がると、なかなか難しいですが、皆さん和気あいあいと、笑い声もでながら楽しく取り組まれていました。認知症の予防のみならず、少し認知機能が衰えてきている認知症予備群の人でもこうした運動で改善が見られるということです。毎日の習慣として継続してやることが大事ですね。

運動のあとは休憩を挟んで、輪になってお話をしました。
「日頃から運動されていますか?」の質問に、「毎日1万歩を、雨が降っても必ず歩き、5階までは階段で登ってます(それも2段飛ばしで!!)」というお元気そのもののつわものは、83歳の男性で、お年を伺ってまたびっくり。
また、調布市で1年間に2億5千万円もの被害が出ている「オレオレ詐欺」の お話では、実際に、「入院したので300万円振り込んで欲しい」と息子をになりすました電話に、気が動転しながらも、何かおかしいなと気付き、被害にあわずに済んだ体験を語ってくださる方もいました。 
そして、介護者の会をされている方からは、もっと、介護保険の利用者や認知症当事者の立場にたって、何を望んでいるのかを考えていくことが必要というお話も出されました。

10月には野川のウォーキングや、JAXA(宇宙航空研究開発機構)相模原キャンパスへの見学会なども企画されています。

 自主的な活動で、このような交流や情報交換の場を作られているのを実際に見て、またひとつ、調布の市民の皆さんの持つ力を感じました。

 

 

 

 

〜ツバメの巣観察会in歌舞伎町〜 この夏の調査報告③

こののぼりで、通りすがりのまちの方たちもツバメ情報を教えてくださいました。

歌舞伎町とツバメの巣?! なんともそぐわない気がしますが、昔から人の暮らしに近く、身近な夏鳥として季節を感じさせてくれるツバメは、残されたわずかな緑地を頼りに、歌舞伎町でもしっかり営巣して雛を育てていました。

日本野鳥の会では、2012年に全国アンケートを行い、約4割の人がツバメの減少を感じていること、その理由としては、不衛生を理由に人が巣を落としてしまう例も寄せられ、消え行くツバメを守るキャンペーンの一環として、昨年と今年の2年間、全国的なツバメの子育て状況調査を実施しています。

東京生活者ネットワークも、各区市で継続的なみどりと生きもの調査を行っていることから、事務所ビルのある歌舞伎町でツバメの巣を探し、子育て状況を調査しました。

実地調査に先立ち、日本野鳥の会の荒さん、飯岡さんにツバメについてのレクチャーを受けました。繁殖のためにはるばる東南アジアから5000kmも飛んでくるツバメは、特に都市部では巣を作るための良質の泥やわらが集めにくく、虫を捕るための緑や、軒のある家の減少などで、子育ての環境が厳しくなってきています。ツバメによっては、ひとつの巣で1シーズンに3回も卵を産み、巣立たせるそうですが、都市部では村落地域に比べ巣も小さく、明らかに巣立つひなの数が少ないという調査結果もでています。また、全国的にも、鳥インフルエンザの危険を理由に巣が落とされることもあるようですが、ツバメはもともと感染しにくいと言われており、心配する必要はないということです。
詳しくはこちらを

発見したツバメの巣

そして、いざ調査です。子育てをするのは7月ごろまでで、8月は水辺のヨシ原などの集団ねぐらに行くので巣にもうヒナはいませんが、ありました。

 

この巣は、ビルの地下駐車場へ降りるスロープの入り口の天井付近にありました。

このぐらい天井に近いとカラスも入ってきて巣を落とすことができないそう。よく考えられています。口に泥を含み唾液と藁を混ぜて、何往復もしてこの巣を作り、虫を運んでヒナを育てて巣立たしか思うと、けなげで、自分の子育てを反省したくなりました。

 

 

ガソリンスタンドのライトは適度に暖かくて快適だったのでしょうか。数ヶ所にありました。

ガソリンスタンドのライトの上にも巣がありました。

この近くで、実際に飛んでいるツバメも確認できました。

都会でもたくましく生きています。

 

 

駐車場の片隅に水場のある祠がありました。
ビルの谷間のあちこちに残る緑

都市のツバメにとっては、水浴びをするための水場や、このような緑地が、まさに子育ての命綱です。どれだけ残していけるかに、これからもツバメを観られるかどうかがかかっています。

 

 

調布生活者ネットワークでも、今後、「ツバメの子育て状況調査」を行い、地域のみなさんからも情報をいただき、ツバメから環境保全を考える活動をしていきます。

日本野鳥の会の「ツバメの子育て状況調査」はこちらをご覧ください。