東京都の水需要予測、人口減少時代に日量600万トンの怪

 今年(2005年)度、西東京市議会の建設環境委員長を務めているおかげで、三多摩上下水及び道路建設促進協議会に参加しています。年に二回のみの会議ではありますが、多摩25市町を代表する議員が一同に会して、都の担当者との意見交換の他、都や国に統一した要請行動をとることを目的としている結構重要な会議です。
昨日私が参加したのは上水道事業を扱う委員会で、東京都の担当からこれまでの都の水道行政と今後の取り組みなどが説明されました。
ある議員が今後の人口推計と水需要予測とそれに対する水源確保の手だてについて質したところ、人口推計については答えず、平成25年度の水需要を600万トンと推計とのみ回答。議長が答弁漏れを指摘すると、人口については手元に資料がないので、今後事務局を通じて送付するとのこと。また水源確保については極めていいにくそうに、ダム開発(八ツ場ダムのこと)を進めていると答えました。
現在都が保有している水源は日量で623万トン(40万トンの地下水は除く)。すでに600万トンはクリアしています。しかも、平均給水実績は92年以降下がり続けて03年は458万トン。今でさえ水あまりなのに、2015年をピークに人口減少が言われている事からすれば、ますます水あまりとなるのは間違いない事に思われます。都心回帰などで一定の水需要が予測されるという意味不明な解説がありましたが、600万トンの根拠も怪しい印象です。どう考えてもあらたなダム開発は不要です。
その上、今後すべての浄水施設を高度浄水処理システムに切り替える方向のようで、多額の税金を投入して高度処理によるおいしい都水(都の説明)を供給する計画となっています。
私が現在の処理と高度処理によるコスト比較と、今後の水道料金への影響をたずねたところ、例によって、コスト比較は手元に資料がないので後日送付、水道料金については3年ごとに見直すが、高くなるかどうかはなんとも申し上げられないという回答でした。
これまで、水道事業は都が各市町村に業務委託していましたが、平成25年度までには都の直営になることが決まっています。都の説明では広域水道としてのメリットを発揮してお客様(都民)サービスを向上させるということですが、不必要なダム建設と高度浄水処理によって、望みもしない高コストの都水を買わされる事態になるのではないか、不安がよぎります。多摩地域の自己水源である地下水(これこそ天然のおいしい水)の位置づけをしっかりしておくことの重要性をますます実感しています。