若者の参加で、地方議会の活性化で、政治を市民のために!

7月13日、今年も神奈川大学法学部自治行政学科に、ゲストスピーカーとしておじゃましました。地域行政・地方議会について、大学生にお話をするのも今年で8回目となり、毎回、「政治に参加しよう」「選挙に行こう」と呼びかけてきました。最近の国会のドタバタ劇には、市民はもう、うんざり・・・といった状況ですが、こんな政治を立て直すために、よりよい社会をつくるために、市民の政治参加がどうしても必要!と訴えました。
終了後は、123人がアンケートで感想・意見を寄せてくれました。そのなかからいくつか紹介します。

<「政治」はすなわち「私たち」> 
「自らのための政治、皆のための政治なのだから、議員のための政治にならぬよう(市民も)、歩みよるべきだ」「政治がだめな方向に進むのは、若者の投票率が低いことが要因だと思う。若者が投票を続ければ、少しずつ議員も若者よりに入れかわる」「国がこんな状況なのに、国会中継を見ているとあきれるが、こんな国会にしたのは私たち自身だ。国民が政治に興味をもって、厳しい目で政治を見守らなければならない」「政府が無能だというが、そんな議員を選んだのは国民自身だ。良い候補者がいないから選挙に行かない、というのもうなずけるが、白票でもいいから投票するべき。『政治に関心はあるが、候補者がだめだから白票だ』という意思をこめて」

<行財政改革のために議員定数削減?の傾向をどう考える?>
「議員は税金の無駄遣いと思われてしまうのは、政治・政治家への不信が根底にあるから。情報開示をして、議員の仕事内容、業務分担など明らかにすべきだ」「議員は市民の期待に応え、議員の必要性を高めるべきだ。市民も文句を言うだけでなく、意見・提案を行政に発信していかないと、行政も変わっていかない」「議会の必要性が市民の耳に入るような普及・啓発活動が必要だ」「議員の数より、質のよい議員を求めます」「定数をどうするかより、まずは議員の意識改革をやるべき。市民の代弁者だとしっかり認識して欲しい」「議員定数削減より、報酬を安くして、半ばボランティアのようにすれば、志の低い議員はいなくなり、信念をもった議員による市政が行われると思う」

<若者・市民の政治参加のために、こんなことを提案>
「地方出身だが住民票を移していないので選挙に行っていない。住んでいる市、町で投票できるような仕組み・政策を考えてほしい」「選挙後も、国民が(政治に)介入できる制度があってもよいと思う」「公聴会や小さな集会などを開き、市民が参加して直接民意を伝えたほうがよい。地域に密着することが地方議会の特徴であり、強みであると思う」「今の選挙では、自分の意見が選んだ人に伝わっているなどと思わない。投票用紙に○○○○を期待してあなたを投票しました、などコメントを書けたらよいし、この人には議員になって欲しくないと思う人には反対投票できるとよい」「市民を抽選で選び、議員と接する場をつくってみてもよい」

<がんばれ!地方議会、地方議員>
「国会中継で、討論そっちのけで隣と雑談していたり、居眠りしている議員が目立った。頑張っている議員はほんの一部? 地方分権が進んでいる今だからこそ、地方(の議員)にはがんばってもらいたい」「国政の争点が地方にも影響するのは、国政政党が地方でも幅をきかせているからか。理想的な地方自治は、地方の実情を反映させた行政だと思う。地方では、地方政党(地域政党)にがんばってもらいたい」「今の国の政治は、不満を通り越して、あきれるくらいに酷い。地方が力を持つべきだ。多様なニーズに応えるために、地方議員の定数を増やし、国会議員を越える存在になってほしい。そんな地方議員に私はなりたいと思う」

毎年同様、講義の中で意見を求めても、控えめな学生さんたちでしたが、しっかりと自分の考えをもって、実に多くの意見・感想を書いてくれました。マスコミにも登場しない地方議会に関心をもち、また地方議会こそがんばってほしい、というメッセージは励みになるものです。

国会とは一線を画した地域の、市民のためのローカルパーティ=生活者ネットワークが、今こそますますがんばらなくては!!

明らかになりつつある原発の実態

ここから考えよう、持続可能な社会づくり

梅雨明け前だというのに東京は雨も降らず、連日の猛暑です。企業は電気使用15%削減を求められていますが、各家庭でもクーラーを控え、私も今30.5度の部屋で扇風機をかけてこの原稿を書いています。

果たして、本当に原発なしでは現代生活を維持できないのか、大震災で東電のすべての原発が止まったことから、このことが明らかになることを期待していましたが、情報公開で原発推進がゆらぐことを懸念してか、なかなか電力の需要と供給についての実態は報じられませんでした。

しかし、最近では、原発の問題を指摘してきた多くの研究者に、マスコミが光をあてるようになりました。総電力量で約3割、ピーク電力で約2割の節電で、原発を止めてもまかなえる。「安い」とアピールされてきたコストは、廃棄のコストや事故の補償金のみならず、原発のある自治体に支払われる交付金も計上されていない…等々、安全神話だけでなく、コスト神話も、原発が現代社会を支えているという神話も、完全に崩れ去りました。

すでに2010年度、太陽電池の国内出荷は、発電能力で前年度比70.6%増。各企業は地熱発電を再評価して、増設の方向に動き出し、周辺への影響が大きいことから、伸び悩んでいた風力発電は洋上に、という動きも見えてきていて、自然再生エネルギーへのシフトを積極的に推進する時です。

また、日経新聞電子版は「埋蔵電力」の存在を指摘。全国の企業の自家発電能力は6000万kwを超え、東電管内に限っても、1639万kwにものぼるとか。しかし、この余剰電力が活かされず、震災以降、東電は外部電力の送電受託を停止しているといいます。発電事業と送電事業の分離も、急務の重要課題ですね。

改選後、初めての6月の区議会第2回定例会、世田谷・生活者ネットワークでは、代表質問で、「脱原発」を訴えた区長にその具体策を質問し、一般質問では、放射性物質に対する区民の安全確保を求めました。今後も、「脱原発」を訴える市民とともに、しっかりとデータを把握し、安全で持続可能な社会を目指します。

原子力発電推進に、問われる政治の責任

消費税アップや電気料金値上げ前にするべきこと

ひとたび事故が起これば、取り返しがつかない大惨事につながる原子力発電の問題は、多くの市民団体が指摘してきたところです。しかし安全神話や、原子力は「地球温暖化対策に寄与し、もっとも安価な発電」というアピールに、そうした市民の声は封じられてきました。

今回の大震災による福島第一原発の事故で、安全神話が完全に崩壊したことは、誰もが認めることです。そして、原子力発電なしには国の電力需要が満たせないことや、原子力がもっとも安価だということはまやかしである、ということを露呈する様々な「実態」も明らかになり始め、今、国のエネルギー政策を根本から見直す時、と強く感じています。(詳細については次回に)

そして、連日の報道に触れるたびに「おかしい!!」と思うこと、それは、こうしたまやかしのアピールを容認してきた国会議員の責任が、なんら問われていないことです。政府は東京電力に原発被災地の補償を求め続け、震災復興のための財源確保に国家公務員の給料1割カットを提示していますが、これまで国会がチェック機関としてまったく機能してこなかったその責任は???
原発を政府与党として推進してきた自民党の責任、それを正してこなかった野党の責任が、まず問われるべきなのに、マスコミもなかなかここをクローズアップしないことに、日々苛立ちを覚えています。

菅総理をはじめ、国会議員がまず自らの職務怠慢を謝罪し、報酬の大幅削減を提示しなければ、増税や電気料金の値上げは許されません。
今回の大震災は日本の政治・社会の多くの問題を露呈したと感じています。市民から声をあげ、まずここから政治をクリーンアップさせたいものです。

4人の新たなネットの議員へ、バトンを渡しました!

2期8年の任期を終え、議員活動を終了します

生活者ネットワークの議員任期「2期8年」をゴールと定め、この間できることをできる限りにと活動してまいりました。

世田谷区のもっとも大きな魅力は、23区にありながら水とみどり豊かな環境といえることでしょう。開発の波が及んでも、この魅力あふれる住環境を次世代へつなぐことは、今の大人の責務です。議員になってなぜ? おかしいのでは?? と思うことは多々ありましたが、中でも開発の際の緑化基準が、地上の緑化も屋上緑化も同じ算定、ということには疑問を感じました。さらに都市計画の「風致地区」は自然的景観を保全するための地区だというのに、そこでの開発には緑化基準そのものがない!?

これではみどり豊かな世田谷の街並みも、やがてはコンクリート一色に!この緑化算定基準を改め、世田谷の水とみどりを保全するしくみをつくりたい!!と課題提起をくり返してきました。その結果、みどりの基本条例改正で地上の緑化が優先され、屋上緑化の算定率はその2分の1に。風致地区には、他よりも高い緑化基準が定められました。求めてきたみどり施策の専門所管「みどりとみず政策担当部」も設置され、開発緑化を法律にもとづき義務付けする「緑化地域制度」を導入、さらに開発行為の許可基準を強化する条例も新設されて、この間、世田谷区のみどり行政は大きく前進しました。

プラスチックごみを不燃ごみから可燃ごみへきりかえるという、23区の清掃事業大転換にも直面しました。その理由は、「埋立地の半分をプラスチックが占めており、最終処分場がひっぱくしている」というものでした。しかし、その実態に疑問を感じたことから、様々なデータを掘り起こし、東京湾の最終処分場に占めるプラスチックごみの割合は、容積比で約10%であることを解明。プラスチック焼却を「しかたない」というあきらめではなく、できるかぎり資源化へ、という流れへ23区全体を乗せることができました。

ライフワークとして取り組んできた環境問題において、こうした取り組みが果たせたことは、何より大きな喜びです。他にも、大規模開発に対する住民の事前協議のしくみを、街づくり条例に織り込むことができたこと、区民に開かれた議会改革のために、委員会傍聴のありかたを一歩改善させたことなど、市民の感覚で、生活者の視点で取り組んだからこそ、と感じています。       

まだ残る様々な課題への対処は、新たな4人のネット議員に託したいと思います。

私が植田靖子さんへ渡すバトン

2期8年の任期を満了し、いよいよローテーションです!

4月17日から統一地方選の後半戦、区議会議員と区長の選挙が始まります。私も2期8年の任期を終え、次の人につなぐローテーション選挙を戦います! 

私のバトンを渡すのは、議員になる前からともに環境活動に取り組んできた植田靖子さんです。特にごみ問題に関しては世田谷区内にとどまらず、23区の市民と区議会議員との連携をはかり、23区全体で容器包装プラスチックの焼却をストップさせました。しかし世田谷区ではまだ、食品の透明プラ容器を区内27箇所の拠点で週に2時間だけ時間を区切っての回収で、より区民が参加しやすい回収のしくみづくりが課題です。

世田谷の豊かな水とみどりを次世代へ継承したい、という思いも同じです。私が議員になった時、開発の緑化基準はなんと、地上の緑化も屋上緑化も同じ算定率でした。みどり豊かな景観を保全する風致地区には、驚くことに緑化基準そのものが存在しませんでした。住宅都市・世田谷にも開発の波が及んでおり、これではあっという間に貴重なみどりがなくなってしまうと危機感を感じました。水とみどり施策の専門所管を設置し、緑化は地上の緑化を優先させること、風致地区での開発には緑化を義務付けることなどを強く求め、これらが実現しています。

また、みどりを育むために地下水の保全は非常に重要ですが、世田谷区は昭和50年代から地下水調査を続けながらも、それが開発行為に活かされていません。区内有数の観光地でもある等々力渓谷への地下の水みちを分断しかねない駅の地下化計画もすすめられようとしていました。多くの議会質問を重ね、ようやく23年度は地下水に関する新たな調査に着手し、開発事業者へ情報を提供することになりました。制度やしくみは整ってきましたが、今後は実効性ある取り組みを、チェックしていく必要があります。

8年前、自転車政策といえば、放置自転車対策のみでした。環境を考える区民はもっともエコロジカルな乗り物、自転車で区内を移動しています。南北移動できる公共交通機関が少ない世田谷、住宅都市・世田谷に自転車はもっともふさわしい乗り物だと訴え、その後急速に自転車走行環境整備やレンタサイクルの拡充が進みました。誰もが安心して自転車で移動できる街づくりをさらに進めたいものです。

区議会を区民に開かれたものにし、区政へ区民の声の反映させることもメインテーマとして取り組んできました。委員会の傍聴席はたった6席で、委員が見ている資料も傍見ることができませんでしたが、傍聴者席が足りない場合は隣室で音声を聴けるようにし、資料も見られるよう改善しました。また都市計画を決定する際に、法で定められた市民の意見提出がありますが、驚くことに、都市計画審議会の委員にその意見書が示されるのは決定の場で、という状況でした。これは即刻、改善を求め、事前に意見書が委員に渡るようにしました。
しかし、まだまだ区民に開かれた区議会にも、区民の声がしっかりと届く区政にも、ほど遠い現状です。一区民として区議会を傍聴してきた植田さんは、このことを痛感している人です。

まだ残るこれら様々な課題を私のバトンにこめて、植田靖子さんに渡します!!

23年度予算特別委員会を終えて

都市整備所管と、最終日の補充質疑より

予算委員会に委員としてのぞむのも最後となりましたが、都市整備所管と、最終日の補充質疑を担当しました。全体を通して課題は多いものの、23年度は世田谷区も大震災の影響を受けることから、まずは円滑な予算執行が重要で、すべての予算案に賛成しました。

≪都市整備所管質問≫区はようやく地下水を重要視して、新たな調査をスタート!

大震災発生以前から、震災復興についての質問を準備していましたが、奇しくもタイムリーな質問となり、すでにバックナンバー、3月29日「どうする?震災復興」で主なQ&Aをご報告しています。

また、8年間の在任期間中、地下水と開発の問題に着目し、地下構造物を建築する際にも、緑をはぐくむ地下水を保全することや、地下水が建築の際に及ぼす影響の対策の必要性を訴え続けてきました。そのために、区が長年かけて行っている地下水調査の結果を開発に活かしたり、新たに「宙水」について調べることをも求めてきましたが、ようやく23年度は「宙水調査」が予算化されました。

Q.これまで宙水は、区内では烏山の鴨池だけにある特有のものとされていたが、昨年は、世田谷1丁目の地下室マンション建設現場から流出し、建設がストップ、周辺の建物にも影響を及ぼしたことから、鴨池以外にもその存在が明らかになった。23年度にはじめる「宙水調査」の内容とすすめ方を聞く。

A.既存のボーリングデータから、区内全域の地質を分析し、宙水が存在する範囲を抽出する。さらにその範囲で、井戸の水位を計測し、宙水の有無を現地調査する。これで、区内全域の宙水の概況が把握できると考え、区民や事業者に情報提供していく。23年度は地質分析を、24年度は水位計測調査とまとめの考察を行う。

Q.堅いローム層の上にとどまっている宙水の把握だけではなく、れき層を流れている水みちを把握し、データを活用して、地下水の流れを保全することを求めるが、見解を聞く。

A.区内には、宙水が存在するローム層の下の武蔵野礫層にも地下水が存在し、「本水」と呼ばれている。本水は国分寺崖線沿いの湧水群の水源でもあり、崖線沿いの豊かな自然環境を継承していくために、保全が大変重要だ。区は昭和50年代から地下の帯水層の把握に取り組んできたが、みず道の把握は容易ではない。しかし、湧水の保全に重要な役割を果たすことから、今後検討していく。

≪補充質疑≫大震災で国家的財政危機に直面した今、国庫補助をあてにした大規模開発は見直しを!

東日本大震災は想像を絶する甚大な被害をもたらし、政府は被害総額を、阪神・淡路大震災の9.9兆円をはるかに超える15兆〜25兆と見積もりました。2年連続で税収を超える赤字国債を発行する厳しい財政事情で、復興のための財源確保が難題です。10兆円を越す復興国債を緊急発行し、日銀による引き受けも検討しているとのことで、本来ご法度である、国債の日銀引き受けまで検討せざるを得ないほどの国家的財政危機に直面している、ということです。

Q.世田谷の23年度予算案は、一般会計の歳入のうち、約41億円の国からの補助金を見込んでいるが、このような状況下で、自治体に国庫補助が確実におろされる保障はあるのか。「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」では、補助金決定後も、事情の変更により特別の必要性が生じたときは、交付を取り消すことができるとしている。

A.可能な範囲で補助金を見込んだが、このような状況となり非常に不透明だ(先立つ他会派質問の答弁のなかに、この文言があったため重ねての答弁は求めず)。

公共投資は、人口も経済も右肩上がりの高度経済成長期の理論です。少子高齢社会の成熟期においては、公共事業費は決して「投資的経費」にはなり得ません。区の経常収支比率に着目しても、21年度決算では85%、22、23年度の試算では、それぞれ約91%、89%と、まさに区財政は硬直状態です。また、今や誰もが震災復興を優先すべきと感じています。開発のために国からの補助金を期待せず、大きな予算が必要な土木行政は、厳しく見直していく時だと考えます。

Q.特に二子玉川再開発の2期事業について、再開発組合が立てた資金計画では、世田谷区からの補助金が約59億円にものぼり、この財源の多くも国庫補助だ。区民から多くの反対意見が出されたことから、東京都も慎重な態度を示し、事業認可が遅れたことから、23年度は770万円しか予算化されていない。24年度以降も、補助金の決定には慎重に対処し、満額補助は避けるべきと考えるが、見解を聞く。

A.Ⅰ期事業に引き続き、Ⅱ期事業が円滑に推進できるよう取り組むが、特に財源の確保については、国の動向に注視し、関係機関と調整を図り、区への影響を把握し、適切に対応していく。

※その他、退陣表明をしながら本格予算を組んだ区長の考え、がん検診の受診率向上、4月から必修科目となる小学校での英語教育などについて質問し、聞こえにくい防災無線の改善を求めました。
詳細は、世田谷区議会のHPから、会議録または録画中継でご覧いただければ幸いです。

最後の一般質問 環境の課題はまだまだ山積!・・その3

空がひろがる低層の街、そして環境配慮型の街づくりを

街づくりに関する質問では、直近の調査や新たな計画策定をとおし、今後の「世田谷らしい街づくり」という文言が出てきました。これからの展開を、おおいに期待します!

●高すぎる絶対高さ制限を見直しを!

住宅地に30m、45mという絶対高さ制限は、高すぎること、周辺区と比較しても突出していることから、見直しを求めてまいりました。
区は昨年度「まちづくりルールの新たな方向性に関する検討」と題した調査を行いましたが、この調査の目的はまさに「区が定めた絶対高さ制限が都市整備方針の位置づけや市民感覚との乖離があり、市街地環境を守るための規制や施策のあり方が問われてきたことから、今後の街づくり誘導の方向性について検討し、官民協働の街づくりを推進するための基礎資料とする」ためと明記されています。今後の積極的な見直しに活用するべきです。

Q.調査で得られたものは何か、またその基礎資料から23年度以降、それを活かしてどのように区民に理解される街づくりを誘導してゆくのか。

A.典型的な開発パターンを設定して、建物の配置、高さ、緑化など大規模敷地における開発事業が周辺環境にもたらす影響を分析し、街づくり誘導方針作成におけるポイントとしてまとめることができた。この基礎資料をもとに平成23年度実施予定の土地利用現況調査をふまえ、世田谷らしい街づくりルールのあり方を検討し、良好な市街地形成を図る。

●環境の視点で街づくりをすすめ、世田谷から低炭素社会を

街づくりにおいても環境保全の視点を根底に置くことを求めてきました。現在でも「環境配慮制度」にもとづき建築物の省エネ配慮と省エネシステム導入をうながしていますが、対象規模は敷地面積で3000㎡以上、延べ床面積で5000㎡以上です。もっと小規模な集合住宅でも進める必要があります。
また、太陽光発電や太陽熱利用、さらにマンションに電気自動車のカーシェアリングシステムを導入する事例も全国的に目立ってきました。

Q.こうした動向をとらえ、環境共生の街づくりを多角的にすすめ、持続可能な低炭素社会を世田谷からつくることを求める。

A.基礎的自治体の環境政策は街づくりそのものである、とも言え、さらにエコで豊かな区民の生活を面から支えるインフラとしての交通、運輸部門も含めた街づくりも低炭素社会実現に欠かすことはできない。策定に着手した『地球温暖化対策実行計画』により、温暖化問題を正面に見据えた、世田谷らしいまちの創造に向けた施策が多面的に展開できるよう、全庁一丸となって作業を進める。

最後の一般質問 環境の課題はまだまだ山積!…その2

清掃工場排ガスの水銀問題、携帯電話基地局の電磁波問題について

福島第一原発の状況に目が離せない毎日です。水は?大気は?そして食べ物は?・・・長期にわたる影響が懸念され、ここから原発に頼るエネルギー政策を根本的に見直すべきと考えます。 
時間が空いてしまいましたが、区議会第一回定例会での「最後の一般質問」報告の続きです。環境問題は国や東京都、23区全体での取組みが必要とはいえ、なかなか進まない中で、区民にもっとも身近な自治体としてできることに取り組むべきです。(これはエネルギー政策もいっしょです)何度もこの視点で質問してきましたが、今回も必要な一歩を踏み出せない答弁にとどまりました。

●水銀を含む蛍光管など「有害ごみ」を安全に処理するしくみを!
 昨年、千歳工場をふくむ23区の4つの清掃工場で排ガス中の水銀濃度が基準を超え、区民を震撼させました。水俣病を起こした有機水銀だけでなく、清掃工場からの水銀も極微量で有害性があり、国連は2013年を目途に、水銀規制条約の締結を呼びかけています。23区と清掃一部事務組合は対策を急いでいますが、2月22日にまた、目黒清掃工場で同様の事故が発生しました。原因は事業者による不正な搬入の可能性が高いとされていますが、家庭から排出されるごみにも蛍光管、体温計など水銀を含むものがあります。20年度にプラスチックを可燃ごみに変更したことで「23区はなんでも燃やせるようになった」という認識をもつ人が多くなり、分別意識の後退が引き起こした事故であることも否定できません。

Q.燃やしても、また埋め立てても環境を汚染する水銀を含む蛍光管などは、23区と事業者で連携し、拡大生産者責任の理念にのっとり事業者が責任をもって処理するしくみをつくることが急務の課題だ。考えをきく。

A.ボタン電池や充電式電池は販売店に回収され、家電量販店の一部は買い替え時に蛍光管を引き取るなど独自の取組みもされている。今後は正しい分別と各業界団体の自主的な回収の取組みについて、ホームページやリサイクルハンドブックなどで積極的に情報提供を行い、区民の理解と協力を得て、適正処理に努める。

●携帯電話基地局の設置には周辺への説明義務付けなど、ルールが必要です

全国各地から携帯電話基地局による健康被害が報告され、設置に関する紛争が起こっていることから、条例で周辺住民への説明を義務づけたり、病院、学校などの近くに設置を行わないよう定めることを求めてきましたが、国の動向や他自治体の取り組みなど、情報収集に努めるという答弁にとどまっています。その後、携帯電話の普及はさらにすすみ、東京の普及率は120%を越えています。さらに携帯電話が進歩し、事業者も増えていることから数多くの基地局が必要となり、区内随所の建物の屋上に建つ現状となっています。
先進諸国が電磁波過敏症を『障害』と定めはじめる中で、日本の認識は非常に遅れていますが、少なくとも周辺住民が知らないまま設置されるという事態は避けるべきです。
平成17年に質問した際にも、自治体が中高層建築物に関する条例や景観条例などでルールを定めている先行事例を挙げましたが、その後福岡県篠栗町と鎌倉市が携帯電話基地局設置に関する専用の条例を制定しています。

Q.区はこうした状況変化をどのようにとらえ、携帯基地局設置のルールづくりについて、どう考えているのか。

A.携帯基地局は1月15日現在、全国で約26万8千局、東京都内で約2万4千局、世田谷区内では約1,800局設置されている。しかしこの間の国の携帯基地局への対応や電磁波に関する見解等は変化していない。一方で基地局設置の際に届出等を求める自治体があることも認識している。今後とも国の動向を見据え、必要な情報収集に努める。

どうする? 震災復興

予算特別委員会での質疑と、世田谷区の被災地支援

世田谷区でも、被災者の受け入れが開始されました。各区民センターで、原発からの避難者を240人を受け入れ、その後、区営住宅・せたがやの家45戸も無償提供されます。また3月26日(土)には、区内の主要駅で、区長、両副区長をはじめ、21人の管理職員が義援金の募金活動を行ない、二子玉川駅にて、私も防災服で参加しました。8年前に議員になった時に渡された防災服に、最後の最後に袖を通すことになってしまいました。

3月17日の予算特別委員会・都市整備所管では、震災復興を中心に質問しました。今回の地震発生前から準備していたものですが、災害に対しては、発災直後から復興までを想定して備えを行っておく必要があると、改めて痛感します。以下、質問と答弁の概要です。

Q.区では「都市復興プログラム」を策定しているが、あまり知られていない。どのようなものなのか、またこれにもとづいてどのようなことに取り組んでいるのか。

A.建物のハード面の復興計画として、平成13年に策定、18年に改定している。震災からの復興をどのように進めていくか、主に区の行動手順や役割分担を示した。平成20年度からは、職員が迅速に取組みを進める技術を得るため、訓練を実施するとともに、専門家や神戸で復興に取り組んだ方たちによる講演会などを行っている。

Q.単に雨露をしのぐ仮設住宅をという発想ではなく、被災者が協力して復興をめざしていく間の生活を支える「仮設市街地」をつくることが重要で、研究グループから提言されている。区はどう考えるのか。

A.仮設市街地とは、生活再建や復興街づくりを進めるための暫定的な市街地だ。コミュニティを維持しながら本格的市街地づくりへ円滑に移れるようにすることが大事だ。そのために、区民に平常時から理解を深めていただき、震災時に速やかに仮設市街地づくりが進むようにしておく必要があり、今後も積極的にPRを行う。

Q.仮設市街地のためのオープンスペースを確保することが課題だが、調査や想定を行っているのか。

A.平成12年に公園と生産緑地を対象に、仮設住宅の配置プランも含め調査を行い、その後もデータ更新を行っている。40箇所の都立・区立公園で約3,500戸の建設が可能となっている。

Q.東京都は、災害時に公園が必要な機能を果たすため、都立公園震災時利用計画(シャドウプラン)を策定している。区内では平成13年にまず駒沢公園が、15年には祖師谷公園、砧公園、そして17年には芦花公園で計画を策定済みとのことだが、どのような計画か?

A.都立公園には住民の避難場所や自衛隊、警察、消防などによる救出・救援活動や、ライフラインの復旧活動の拠点など、役割が求められる。計画は避難スペース、物資の集積・輸送拠点、車両の集積地などの利用計画と、運用のための管理マニュアルを定めている。東京都は計画にもとづき、防災公園としての整備も進めている。

Q.世田谷区地域防災計画は、区立公園においてもこうしたシャドウプランを検討していくとしているが、その検討状況は?

A.これまでもマンホールトイレやソーラーパネル付公園灯、かまどベンチなど公園改修・整備、また、応急仮設住宅設置やヘリポートなどの検討を行ってきた。今後は、「都立公園震災時利用計画」も参考に、より詳細に検討を進める。大規模な(仮称)二子玉川公園には、同様の検討を行う。

東日本大震災で、世田谷区は

区内の被害と被災地への支援、そして世田谷区の備えは

3月11日の巨大地震発生から10日以上がたち、被害の状況が明らかになるほど、地震や津波の恐ろしさ、そして改めて原子力発電の危うさを実感します。亡くなった方たちご冥福をお祈りし、厳しい避難所生活をおくられている方たちにお見舞い申し上げます。また被災地での必死の救援活動、まさに命がけで原発の大惨事回避に尽力されている皆さんに、心から敬意を表します。

世田谷では地震発生直後に区内パトロールを行った結果、一部破損した民家が28件、公共施設の軽微な破損が36件、塀の倒壊・一部破損が44件、道路の損壊は6件だったと、14日の幹事長会に報告されました。

帰宅困難者への支援としては24の施設を開放し、立寄り・宿泊した人は998人でした。

計画停電は西部の一部の地域が第4グループとなっていましたが、実施はなく、今後は対象地域からはずされるとのこと。各窓口は開けていますが、清川泰次記念ギャラリー、宮本三郎記念美術館は当面閉鎖し、総合運動場と大蔵第2運動場も一部施設を除いて当面閉鎖されています。

区議会は現在、平成23年度の予算特別委員会中ですが、庁舎の省エネに徹底して廊下は真っ暗、第2庁舎に2基あるエレベーターも1基を止め、なるべく利用しないことが呼びかけられています。私も5階にある控え室まで、できる限り階段を利用して、息を切らしています。

地震発生直後に設置された世田谷区災害対策本部は首都直下型地震に備えて現在も継続中で、区民への迅速な情報発信は『災害・防犯情報メール』(登録はentry@setagaya-mail.jpに空メールを)で、さらにツイッター(アカウント名:city_setagaya)での情報発信も開始しました。15日から文部科学省が開始した都道府県ごとの放射線量についても区民に情報提供することを求めましたが、現在ホームページでリンクがはられています。

被災地への支援についても17日に予算特別委員会で質問し、①義援金の受付開始 ②交流都市からの要請に応じて物資の搬送 ③区営住宅の提供についての準備 などの取組みが答弁され、また全国市長会で支援のしくみづくりに取り組んでいるとのことでした。その後、5自治体へ総額300万円の見舞金支出も決定しています。

★17日の予算特別委員会・都市整備所管の質問には、11日以前から「震災復興」についての質問を準備しており、奇しくもタイムリーな質問になりました。主なQ&Aを次回に報告いたします。