寒風の中 子どもたちと一緒に餅つき

 先日、私も所属している育成会で、恒例の餅つき会がありました。
 当日は、多くの小中学生の参加があり、特に中学生の子どもたちは杵で餅つきを、小学生はつき上がったお餅を丸める手伝いをしてくれました。 昨年までは、きな粉と磯辺の2種類のお店でしたが、今年は地域の「ふれあいまちづくり」のベテランの方々の支援でお汁粉が新たに加わりました。子どもたちには学校を通して、お餅のチケット2枚を配布し、3種類の中から選んでもらいましたが、やはりお汁粉が人気でした。
 お餅を入れる容器とお箸、水筒は自分持ちという参加者の約束事も定着してきました。子どもは2個まで無料、大人は有料ですが、容器の持参率は子どもの方が格段に勝っていました。
 子どもたちは、つきたてのお餅のおいしさに魅せられ、もっとほしいとねだる子どももいましたが、飽食の中で、日本の食文化の一つであるお餅を、作る手伝いをして、そして食べるおいしさは、いつもと違う味だったのでしょうか?
 このお餅が出来るまでは、前日からもち米をとぎ水に漬けておくなどの作業があること、また、つき終わった後は用具の片付けがあることなど、おいしい食べ物は、手間ひまがかかることを少しは学んでくれたでしょうか?
 昨年国では「食育基本法」が成立し、現在「食育基本計画」を策定中です。法の中では“健全な食生活を進めるため、家庭、学校・保育所、地域で取り組むこと”が明記されています。しかし地域で自発的に子どもとともに食べ物を作り、食べる中で、食べ物の歴史や農家で作ったお米や小豆の話など井戸端会議のようにコミュニケーションしていると、国のいう健全な食生活とは何だろう、そんなこと国から言われなくても実践しているのにと思ってしまいます。
 この数十年、経済優先、もの・金に突っ走り、身近の農地や農村を潰し続け、食料自給率をカロリーベースで40%に減らしてしまった国の政策こそもう一度見直す必要があります。
 毎年餅つきのたびに感じるのは、臼や杵や釜など昔からの用具を無料で快く貸してくれる家があり、寒さの中でも餅つきのための動力を提供してくれる地域の方々がいるから出来るのだと。子どもたちが地域で元気に育つよう、この地域力を更に広げられればと思いました。
 それにしても、子どもたちの元気さはすごい。子どもはもともとエネルギーのかたまり!を実感。

力による平和は本当の平和ではない!

 先日、生活者ネット・多摩北エリア会主催の「憲法学習会」に参加しました。
 講師の浅井基文氏(広島市立大学平和研究所長)が最初に参加者に問いかけたのは、「力による平和は本当に平和か?」ということでした。勿論否。アメリカのイラク戦争は、大量破壊兵器があると偽り、平和のための戦争と言う大義で始めましたが、3万人のイラク市民の命が失われ、いまだ反米自爆テロが後を絶たないことからみて、力による平和はありえず、暴力の連鎖に拍車をかけるのみだということは明らかです。
 浅井氏は「本当の平和は人権・民主主義の立場に立ってこそ成り立つ。それは第二次世界大戦後国際的に受け入れられた普遍的価値観である。人権・民主主義とは個人を国家の上に置くことであり、国家を個人の上に置く全体主義と相反するものである。」と指摘され更に、「現憲法は、徹底した“力によらない平和観”を持つが、その理由は侵略戦争(力による平和観)の破綻から自らを縛る誓いをし、国際的信頼回復を決意したからだ。人権・民主主義にコミットした現憲法は時代遅れでなく国際的最先端を行っている。」と力説されました。
 アメリカのブッシュ政権は、テロ根絶という表向き理由で(実はアメリカの石油資源などの利権追求)、地球規模の戦力再編を進め、日米安全保障体制は、もはや日本がアメリカから守ってもらうのではなく、世界的規模での米軍再編の一翼を担うと位置付けられ、そのためには9条を変えねばならないとのアメリカの強い要請があるという事実も明らかにされました。
 昨年10月に発表された自民党の憲法改正草案は、自衛隊を軍隊と位置付け、軍事裁判所の設置を定めていること。集団的自衛権も可能な道筋をつけたもので、とても認められる内容ではありません。またこの通常国会では「憲法改正国民投票法案」などの改憲に向けた関連法案が上程されるだろうと言われています。
このような緊迫した状況の中で、今年は“力によらない平和”を持続できるのかどうか、私たち市民も声を出していく必要があります。

 西東京・生活者ネットは、まず私たちが平和憲法の内容を充分知り共有することが必要と改めて憲法の内部学習をすることになりました。
 1月22日(日)午後2時。田無地区会館。主な内容は、映画「日本国憲法」(DVD版)、意見交換などです。内部学習ではありますが、誰でも参加できます。

カンボジアの人身売買の現状と支援活動集会に参加

 先日、NGO「国際子ども権利センター」主催の“ほっとけない世界の貧しさと子どもの権利”と題する集会に参加しました。
 集会の参加者の約8割が20〜30代の若者であることに驚きましたが、主催者の若者の挨拶も心に染みました。「日本の街がクリスマスソングで華やいでいるいま、アジアの中で最も貧しい国カンボジアでは人身売買の末、暗い部屋で、無理やり客の相手をさせられている少女たちがいることを知ればほっとけない。1人でも多くの子どもたちが笑顔で楽しい暮らしが出来るよう私たちに何が出来るか一緒に考えたい。今日の出会いを大切に大きい輪になっていければ」と。
 次世代を担う若者たちが、貧しい国の子どもたちの置かれている現状を“ほっとけない”と行動に移し、活動していることに力強さと希望を感じました。
 「国際子ども権利センター」は主にアジアの子どもの権利保障活動をしているようですが、その中でも特に貧しいカンボジアで現地NGOと連携している現状報告がありました。
 その報告によると「アジア各国では90年代に人身売買禁止法が強化されたことから、現在は法のゆるいカンボジアが集中的に狙われ、カンボジアの少女たちの人身売買の犠牲が広がっている。とりわけ性産業がはびこり、観光の2割がセックス旅行で、少女への性的搾取は目を覆うような現状がある。日本の男性もその旅行に関係したり、ポルノビデオの製作をするなど他国の問題ではないこと。その解決のためには、カンボジア人自身による活動が欠かせないが、カンボジア人による現地NGOも多く、しっかりした理念と実践をしている団体が多々あることから、カンボジアのNGOの「AFESIP=困難な状況におかれた女性のための活動」と「HCC=子どものためのヘルスケアーセンター」等の団体をパートナーとして、子どもの権利教育の普及、とりわけ“子ども自身が力をつけていく”活動、人身売買や性的搾取の被害にあった少女や女性の保護と社会復帰支援のための資金援助などの活動をしている。今必要なのはNGOが活動できる資金援助だ」とのことでした。
 世界の貧困は、人がつくった物でありその解決には、①大国中心の貿易のしくみを変えること、②先進国からの債務の解消、③先進国が援助のお金を本当に必要なところに使うしくみに変える、などが指摘されていますが、貧困の最も大きい犠牲者は子どもと女性です。
 一方、日本は食べ物も生活用品も豊かであふれんばかりですが、しかし、幼い子どもたちが暴力の犠牲になるなど残虐で痛ましい事件が続いています。弱い立場の者が犠牲になる構造は日本もカンボジアも同根に見えます。子どもの権利保障に関する法律がない日本ですが、“子どもの権利条約”の普及と“子ども自身が力をつけていく教育の重要性は世界共通だと確認した集会でした。

国勢調査〜個人情報保護を最優先した見直しを

 10月に行われた国勢調査の集計も終盤に入り、そろそろ各自治体でのまとめが国に報告されると聞きます。新聞等では、「回答拒否の続出や不在などで調査員が途中で止めるなどの事態が生じる自治体もあり、大揺れの調査だった」と報じていました。
 先日、国勢調査の見直しに関する学習会に参加しました。学習会では「今回の調査は、5年前に比べ、大きい変化があった。総務省が全世帯に密封提出を可能とする専用の封筒を配布したことだ。それでも一段と回答拒否による調査の困難さが増した。その背景には、個人情報の保護意識や治安への警戒心、オートロックなどの居住環境の変化があるが、現状の対面方式はもう限界だ。全数調査が必要な人口調査と社会調査は切り離し、後者は抽出方式にするなどの見直しの時期に来ている。」との指摘がありました。
 調査期間中、私のところに市民の方から「調査員から、各家庭の家族構成・男女人数の一覧表を示され我が家のも記述するように求められたが、近所の家庭の様子が分かり、プライバシーが侵される。こんな方法をとって大丈夫か」との問い合わせがありました。
 早速担当課に聞きましたら、「研修では、調査員が聞き取るよう指導したが、伝わっていなかったようだ。早速再指導する」とのことでした。
 このように調査員が誤って対応することもありました。また別の市民の方から「家庭の内情が分かるので封入したかったけれど近所の知り合いが調査員だったので封筒に入れないまま渡した」と不安がる声もありました。
 国勢調査は“統計法・国勢調査令”で各自治体の法定受託事務と位置づけられています。
 西東京市は、総務省の説明通り、封筒は配布するけれど、どうしても見られたくない人は封筒に入れて提出する方法を取りました。その結果封筒での提出は全体の約3割とのことでしたが、市民からの苦情や相談、問い合わせは約6千件あり担当職員の苦悩そして調査員の負担はこれまでに無く大きかったと推測できます。
 世田谷区、練馬区、中野区、三鷹市のように、全世帯封入方式を取っていれば、市民の反応もまた違っていたかもしれません。
今回の国勢調査は650億円かけ17項目の調査でしたが5年後は22項目の大規模調査です。現在の調査手法では実施が可能か危ぶまれている中、総務省は見直しに向けた検討をはじめると聞きます。5年後、今回と同じようなことのないよう西東京市からも、プライバシー保護を最優先した抜本的見直しに向けた改善策の提案が必要です。

まだ終わってない戦後処理

不発弾の撤去費は自治体負担

 この夏、戦時中にアメリカ軍から落とされた不発弾が、農家の畑の中で見つかりました。多くの周辺住民が、公民館や中学校などに一時避難し、処理作業を行い、無事に撤去しましたが9月議会の予算特別委員会の資料で、今回の不発弾処理費用の明細が分かりました。
 工事費や人件費、委託料などで約2100万円強。そのうち国の補助対象は、不発弾処理工事費の一部400万円弱で残りの大部分は自治体持ちということでした。今回予期せぬことでしたので、予備費から相当額2500万円を充当する補正予算が組まれました。
 また畑の中に不発弾があることを疑った農家の方は、調査のために、約300万円を支払ったと言います。調査費用は、国や自治体の支払い義務の対象にならず、多額な負担を強いられる事になりました。
 なんと言う理不尽なことでしょう!
 戦争を起こしたのは国です。ところが責任のない個人や自治体が、戦争の負の遺産の処理費用を捻出せねばならないとは、何という無責任な国かと改めて怒りがこみ上げます。国の責任で調査費や処理費を出すのが本来の姿です。
 戦後の処理も完全に終わらないまま、先の総選挙での自民党圧勝で憲法改正論議に拍車がかかり始めました。与党は、来年の通常国会に、憲法改正のための手続きを定めた「国民投票法案」を提出し成立をめざしています。憲法改正の国民投票が、公平に進められる内容でなければならず、そのための国民的議論が必要です。
 市民で構成する「真っ当な国民投票のルールを作る会」では10月16日(日)午後1時半から慶應義塾大学で、国民投票法に関するパネルディスカッションを開催します。
 詳しくは上記「真っ当な国民投票のルールを作る会」のHPを参照下さい。

数年後には不交付団体の可能性も出てきた・・・!

★9月議会で地方交付税の減額補正
2005年度(H17年度)当初予算での地方交付税は三位一体改革の影響を見て、前年度より7億円減額の22億円を見積もっていましたが、国の交付税確定により更に1億5000万円減額補正し20億5000万円となりました。
西東京市は、2001年に合併した自治体ということから市債の7割は地方交付税に算定されると言う有利な借金=合併特例債を目一杯活用したまちづくり計画となっています。つまり地方交付税に大きく依存した財政構造なのです。

★ もし不交付団体になったなら・・・
 ところが、予算特別委員会での生活者ネットの「地方交付税を今後どのように見通しているか」との質問に、財政担当から以下の説明がありました。「国は“2010年代初頭の国と地方の基礎的財政収支(注1参照)の黒字化を目指す”ために、市町村の不交付団体の人口割合を3分の1程度とする方向を示した。H17年度、都内26市中交付団体11市。その中で最も財政力指数(注2参照)が高いのは西東京市であることから本市も数年後に不交付団体になる可能性が出てきた」と。
 西東京市は新市建設計画とそれを包含した総合計画に沿って3年間の実施計画を1年毎にローリングしながら進めてきました。合併5年目で合併特例債は当初の計画約320億円の半分強は使いましたが、これからも青嵐中学校や田無保育園、子ども総合支援センターなどの建て替えが計画されています。もし不交付団体になったなら、これまでの行政の説明「今後市債(市の借金)は増加するが、合併特例債など地方交付税に算定されるので、一般財源からの持ち出しは減少し公債比率は低くなる」は、覆される事になります。
 不交付団体になった場合のシミュレーションを示し、合併特例債の使い方の検証が迫られる状況となりました。
 それにしても小泉自民党は構造改革といいながら、4年間で無駄な税金の使途に抜本的改革をすることなく、200兆円の借金を加算し、国と地方で約770兆円とも言われる戦後最悪の借金をつくり、地方に国以上の痛みを強いてきました。先般の総選挙の圧勝がますます弱者を無視した、強権政治に走らねば良いがと危惧するのは私ばかりでしょうか?

(注1)基礎的財政収支(プライマリーバランス):{借金(国債)を除いた収入}と{借金の返済(元利償還)を除いた支出}
のバランス。つまり借金関連以外の財政収支

(注2)財政力指数:基準財政収入額÷基準財政需要額。1以下は交付団体。H17年度の西東京市は、0.973で交付団体。ちなみに武蔵野市は1.569で不交付団体。

戦争・被爆の史実を若者と共有する場が必要!

 先日「非核・平和をすすめる西東京市民の会」主催の集会に参加しました。集会は二部構成で、一部は、西東京市が毎年開催している、“広島平和の旅”に参加した中高生12名の意見発表がありました。
 彼らの共通の感想は、原爆の威力とそれが引き起こす残虐さ、そして戦争を繰り返してはならないと言うことでした。
 また次のような鋭い指摘をする子どもたちもいました。
「“江田島旧海軍兵学校資料館”見学では、戦争中の軍隊の先頭に立った人を崇めるような場所になっているのではないか、戦争を美化しているように感じた」「アメリカは自国の原爆投下は戦争を止めさせるため正しい判断だったというが、このことは日本だけでなく、世界全体で考えるべきでないか」など。
 やがて近い将来、被爆体験者がいなくなるなかで、戦争・被爆を風化させないために、若い世代と大人が歴史の事実を共有するこのような企画は引き継いでゆく必要があると痛感しました。
 二部は映画“コルチャック先生”の上映。ポーランドの著名な小児科医でユダヤ人、コルチャックが、ナチスの迫害の中で最後まで子どもに寄り添い、子どもの権利保障を主張しながら、彼の運営する孤児院の子ども200余名と一緒に収容所のガス室で殺されると言う実話をもとにした映画です。映画の中でのコルチャックの言葉「・・・世の中のため、人のために〜をするというのは嘘だ。・・・私は子どもたちが好きで、一緒に居たいのだ・・・」と言う趣旨の言葉がぐっと胸に迫りました。
 ある戦争映画で、「愛する人を守るために戦場に行く」などと宣伝し若者の心を捉えていると聞きますが、国のため、平和のために戦場に行くと言う戦争肯定者の常套句とコルチャック先生の言葉が重なり、“〜のために”と言う言葉の意味を改めて考えるきっかけになりました。
 今も日々子どもや市民が死んでいるイラクの戦闘状況が続いています。アメリカの戦争をいち早く支持し、イラクへの派兵を続けている小泉首相。解散劇でその支持率が上昇しているとマスコミで報じられていますが、アメリカ追従と中東・アジア外交の失敗に何とかストップをかけたいものです。
 今年は戦後・そして被爆60年。この間日本は憲法9条(戦争放棄)の空洞化が一層進みつつあります。そんなどん底の政治状況の中で、広島の平和公園に刻まれている「安らかに眠ってください、過ちは繰り返しませぬから」を噛みしめています。

中学校歴史教科書は日本書籍新社を採択〜西東京市教育委員会

 先日(7月27日)西東京市教育委員会が開催され、来年から使用する中学校の教科書の採択を行いました。私も、どのような審議で教科書を決めるのか気になり、傍聴に行きました。傍聴希望者は約50人、当初予定していた部屋は、傍聴者が10人までしか入らない部屋でしたが、すべての傍聴希望者が入れるよう、急遽会議室を大きい部屋に変更したことで、全員が直接傍聴することが出来ました。4年前も同じ位の傍聴希望者でしたが、傍聴席が用意できないとの理由で、半分以上の人が、傍聴できなかったことを思うと、今回の教育委員会の対応は評価できます。教育委員会が以前より少し市民の方を向き始めていると感じました。
 さて教科書の採択方法は、一つの教科ごとに、「市民参加の教科書選定委員会」が各教科書会社の教科内容を調査し、その評価点や課題を示します。それに対し教育委員会の委員が質疑をした後、意見を述べて、挙手で決定する、と言う方法で行われました。
 注目の歴史教科書も同様に、行われました。各委員とも、質疑の後「多面的に考察できるように様々な事例を載せていること。資料が適正。図・写真がバランスよく配置して見やすい。日本の地図と世界の地図があり、生徒が勉強したい意欲が湧きやすい」などの趣旨の理由を発言した後、上記の歴史教科書に決まりました。
 全国的に「新しい歴史教科書をつくる会」主導の扶桑社の歴史教科書は、その関係者が採択のため強い政治的圧力をかけていると聞きます。どの自治体の教育委員会も、政治的な力関係の中で判断するのでなく、子どもに一番近い現場の教師の意見反映と子どもが学びやすく、正しい判断ができる教科書選定に努力してほしいものです。
 翌7月28日に行われた東京都教育委員会は、都立の中高一貫校4校と盲・ろう・養護学校の歴史教科書を「扶桑社」の教科書に決定しました。史実の歪曲、戦争の美化など指摘されている扶桑社の歴史教科書で学ぶことが国際社会の中で、多様な国の人たちと対等な関係で友好関係を作れる人材が育つのか危惧します。最も民主的で中立であり、自由で創造的であるべき教育の場に、政治介入が行われ、都の教育委員会はその力に屈したことに、失意の念を禁じえません。
 まだ決定してない自治体の教育委員会は、分権時代の中で、都の決定に惑わされることなく、中立・公平・公正な姿勢のもとでの独自判断を期待したいものです。

懸念は天井を越え・・・私のアスベスト問題その2

“まさか”が本当でした。調査の結果はアスベスト。早速、工事業者は問題の土をビニールに詰めて、新しい土を入れ替えました。現場責任者が謝罪に来たとき、「なぜこのようなことが起こったのか、都の指針に沿った処理が出来なかったのか」を問いましたが、「ビニールがやぶれたのかもしれない。原因が分からない」とはっきりした返答は最後まで聞けませんでした。
 会社も最大限、居住者の意向に沿い安全性を優先したはずでした。しかし結果的には工事がずさんでアスベストの飛散を抑えることが出来ませんでした。その要因は、事業者のアスベストへの認識と技術があまりにも低かったからと言えます。90年と言えば、もうすでにアスベストの危険性は広く知られていながら、その取り扱いや処理方法に対して行政が厳しい規制と指導を徹底させていなかったからです。それ故、私たちの社宅の工事と比べられないほどのずさんな工事は、闇に埋もれ続けてきたと推測できます。
【わが町の公共施設は?】
 社宅騒動の後、私は子どもたちの学校や公共施設が心配になり、当時の田無市(この時はまだ議員ではありませんでした)に問いました。除去を含め適正に処理しているとのことでした。しかしあれから15年たち、当時の安心の保障は、崩れています。
 03年、文科省の「これまで対象外だった石綿1%以上含有する材料の適正な処理の通知」を受けて、西東京市では昨年“アスベスト対策関係者会議”を立ち上げ方針を出しました。その内容は“1%以上の石綿含有材料使用施設は、9施設(東伏見小など5校と住吉福祉会館など4施設)。学校に関しては、今年の夏休み中に東伏見小学校の中央と東階段の除去工事を実施しその他も3年以内に除去する”というものです。(詳しくはネットの森下議員または西東京ネットのHPをご覧下さい。)
先の新聞報道によると、文科省はこれまでの学校の石綿調査が不十分だった事から再調査するという。また新たな問題が起こる懸念もあります。
【アスベスト問題は政治の問題】
 アスベスト公害が大きい社会問題になるにつけ、人の命を優先した予防原則の視点で常に都議会で提案し、同時に地域で調査活動を日々続けて来た生活者ネットの活動の必要性を再認識しています。
 今後、アスベストの吹きつけが多く使われた50年代から70年代にかけての建築物の解体時期を迎えます。民間の建築物の実態が十分把握できていない中で、対応策も困難を極めますが、市民の皆様の意見を聞きながら、東京ネット都議会議員と連携し、被害拡大に歯止めをかけるどんな対策があるか考えていきたいと思います。

懸念は天井を越え・・・私のアスベスト問題その1

 薬害、有害物質等への対応の遅れ・・・。これまで、国の無策により、幾多のかけがえのない命が犠牲になったことか。アスベストも然り。一部の学者や市民が早くから警鐘を鳴らし続けたにも関わらず、国は対策を怠りました。WHO(世界保健機関)では、1972年に石綿の発がん性を確認し、89年に使用禁止しているにもかかわらず日本は95年に青石綿と茶石綿の使用禁止、08年にやっと全面禁止という遅れた対策しか取りませんでした。続々と明らかになる犠牲者の数に空恐ろしさを感じながらこんな国の政治がまたもや許され続けるのかとやりきれない思いに駆られます。他人ごとでなく、アスベスト問題は私の問題でもあるからです。
【台所の天井にアスベストの吹きつけが】
 “借り上げ社宅”に入って1年を過ぎた90年の秋、台所の大掃除で天井がフワフワしているのに気がつきました。まさかアスベスト?翌日会社の担当課に事情を話し調査の依頼をしました。数日後、調査会社の社員が来て、無防備にもアスベストの壁の一部を素手で剥ぎ取りビニールに入れ持ち帰りました。周辺にアスベストを飛散させて・・・・。
 調査結果は青色アスベストの吹きつけとのこと。
 会社からの最初の改修工事の提案内容は、「台所の天井だけなのでそのまま居住し、天井のアスベストを板で覆う」と言うものでした。早速私はアスベストの専門家に助言を依頼したところ、この工法では周辺にアスベストを飛散させ、根本的解決にならず、解体時のことも考慮して、厳正な除去工事が必要というものでした。20所帯の居住者の意思統一が必要でしたので、まずアスベストの危険性を共有化するためビデオ学習をしました。その後、飛散を最小限にとどめる工法を行うよう①東京都のアスベスト技術指針(国に先駆けたもの)に沿って除去工事と廃棄処分が出来る業者に請け負わせること②工事は集塵・換気装置のついたプラスチックシートで囲い周辺への飛散を防止すること③除去後、室内のアスベスト濃度調査の実施、など数点を提案しました。普通の工事に比べ費用がかなり高くなる為、会社は難色を示し何回も話し合いが行われましたが結局、大枠では受け入れてくれました。しかし①の業者については、東京都のアスベストに関する技術認証(だったと記憶)を受けた事業者でなく、会社が契約している業者に「都の指針」に沿ってやらせるので了解してほしい、と言うものでした。不安だけど工事の監視を依頼し合意しました。
【除去工事後、土の上にアスベストらしきものが】
 工事は無事終わり、アスベストは完全に除去され、室内の空気濃度もゼロに近い値を示したとの報告書を受けました。やれやれ一件落着・・・・。
 ところが、それからしばらくして、水道のポンプ室の裏側の土に青い塊が何箇所もあるのを見つけました。いくらなんでも、こんなところにアスベストを廃棄することはないだろう、と思いながら、子どもたちが遊ぶ場所でもあり確認の必要があると思い、会社の担当課に聞いてみました。(その2へ続く)