国立市議会・小金井市議会で、「STOP! 特定秘密保護法案」意見書採択! 

生活者ネットワークが各自治体で働きかけを強めてきた「STOP!特定秘密保護法案」意見書採択の動きが活発化している。12月2日、国立市議会は参議院議長・内閣総理大臣に対し、国民の大多数の懸念が解消されず理解が得られないままの秘密保護法案は廃案へと求める意見書を、国立・生活者ネット(あべ美知子小川ひろみ前田せつ子)ほか賛成13 vs 反対7で採択(下段に全文転載)。同2日、小金井市議会では、衆参両院議長・内閣総理大臣に宛て、特定秘密保護法案の慎重審議を求める意見書を、小金井・生活者ネット(田頭ゆう子林とも子)ほか賛成13 vs 反対10で採択(下段に全文転載)。小平市議会では同総務委員会において、特定秘密保護法案に対し慎重審議を求める意見書提出について委員会審査が佳境にあり、杉並区議会では、議員有志による法案の廃案を求める記者発表が本日3日行われ、杉並・生活者ネット(市橋あや子そね文子)も意見を述べた。 

こうした中、報道によると国連のピレイ人権高等弁務官は2日の記者会見で、日本の特定秘密保護法案について「『秘密』の定義が十分明確ではなく、政府が不都合な情報を秘密扱いする可能性がある」との懸念を表明したという。そもそもこの法案には、法曹界やメディア関係者、研究者や宗教者など、国内外の様々な団体や国外のジャーナリズムまでもが危惧を表明。遡るパブリックコメントでは、たった2週間の間に9万件以上もの意見が寄せられ、各種世論調査においても、国民の多くが法案自体に反対、もしくは慎重審議を求めている。また、唯一、福島で開催された公聴会(11.25)では、7名の意見陳述人全員が反対意見を述べたにもかかわらず、それら意見は何一つ反映されず、翌日の衆議院で質疑打ち切り・強行採決・可決~参議院送付に至っており、民主政治に悖る一連の国会議事運営は、到底看過できるものではない。 

参議院においては法案の本質的な問題、論点を十分に掘り下げた審議が行われなければならず、国内外、各界から投げかけられている懸念・危惧を真摯に受け止め、弁護士会らが問うツワネ原則など国際的な基準も踏まえて「特定秘密保護法案」は見直されるべきである。国民の大多数の懸念が解消されず、理解が得られないままの秘密保護法案について、東京・生活者ネットワークは、今臨時国会での廃案を強く求めるものである。 

◆生活者ネットワーク 特定秘密保護法案成立を阻止する!!  合同大遊説 にご参加ください。

12月4日(水) 16時~17時

新宿駅西口 ロータリー小田急デパート前

発言:小松久子都議ほか 

◆12月2日~6日の市民のアクション 予定はこちら

http://www.seikatsusha.tokyo/blog/2013/12/02/5566/ 

 

◆国立市議会 秘密保護法案の廃案を求める意見書を賛成13 vs 反対7で採択

秘密保護法案の廃案を求める意見書

さる11月26日、衆議院国家安全保障特別委員会で、与党が秘密保護法(特定秘密の保護に関する法律)案の質疑打ち切り動議を提出し、採決が強行された。衆議院本会議での採決では、与党や修正案の合意した野党議員の中からも反対や退席が相次いだ。

秘密保護法案は、「特定秘密」指定の範囲が明確でなく、国民の「知る権利」を損ない、憲法に謳われている立憲主義・主権在民・平和主義・基本的人権を侵害する可能性があるとして、多くの国民の間に不安が高まっている。政府が秘密指定した行政情報を知ろうとすれば重罰が科せられることに対して、マスコミ各社の世論調査でも反対は根強く、法曹界、文化人、市民団体、マスコミなど圧倒的多数が慎重審議を求めている。また、国連人権高等弁務官事務所からも、内部告発者や「秘密」を報じるジャーナリストへの脅威も含んでいる法案だと懸念が表明されている。

このようにまだ議論の余地がある重要法案であるにも関わらず、衆議院では4党修正案はわずか2時間しか審議されていない。中央公聴会は開かれず、地方公聴会は採決前日の11月25日、福島市でたった一回開催されたのみとなっている。その地方公聴会でさえ、与党推薦の2名を含む7名の公述人全員が法案に反対もしくは懸念を示し、慎重審議を求めた。

秘密保護法案は11月27日、参議院国家安全保障特別委員会で審議入りしたが、本臨時国会の会期は12月6日までとなっており、会期末までに審議に充てられる日数はわずか1週間程度となっている。

よって、国立市議会は、参議院議長と内閣総理大臣に対し、国民の大多数の懸念が解消されず、理解が得られないままの秘密保護法案について、今国会での廃案を求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

2013年12月2日

            東京都国立市議会

提出先:参議院議長・内閣総理大臣 

 

◆小金井市議会 特定秘密保護法案の慎重審議を求める意見書 賛成13 vs 反対10で採択

特定秘密保護法案の慎重審議を求める意見書

現在国会で審議されている特定秘密保護法案(特定秘密の保護に関する法律案)は、11月25 日に福島県で開催された公聴会で、各政党の推薦を受けた公述人全員が反対や慎重審議を求める意見を述べたが、その翌日の衆議院本会議で賛成多数で採決され、参議院に送付された。

国家が持つ情報を適切に管理する必要性は理解できるという声もあるが、本法案は特定秘密の定義と範囲がきわめて曖昧なために、時の権力者により範囲が恣意的に広げられる可能性が指摘されている。特定秘密の取り扱いと公益通報者保護制度との関係でも、特定秘密の範囲があいまいなために、良識ある公務員がこれを申し出る手法が確立されていない。また、公務員に限らず、一般市民も対象にした厳罰規定も盛り込まれるなど、この法案のゆくえは国民全体にかかわる重要な問題である。

この法案には、法曹界やメディア関係者だけでなく、研究者や宗教者など、国内外のさまざまな団体が反対意見を発表している。また、世論調査でも「今の国会にこだわらず、慎重に審議すべきだ」との声が75%に上がった。

こうした国民の大多数の不安を踏まえると、参議院においては各論点を十分に掘り下げた慎重な審議が求められる。

よって小金井市議会は、国会及び政府に対し、国民の声を聴き、特定秘密保護法案に対して慎重な審議を行うことを強く要望するものである。

以上、地方自治法第99 条の規定により意見書を提出する。

2013年12 月2 日

                  小金井市議会議長

提出先:衆議院議長・参議院議長・内閣総理大臣